2012-01-01から1年間の記事一覧

勝手にベストムービー2012

今日は大晦日。 今日で、2012年も終わりという事で、 今年も一年間に観た映画を総括したいと思います。 今年スクリーンで見た作品リスト ≪1月≫ 01 マイウェイ 02 ロボジー 03 デビルズ・ダブル 04 ALWAYS 三丁目の夕日'64 ≪2月≫ 05 しあわせ…

レ・ミゼラブル

いつか、若い男が娘を奪いにやって来る。 その日が来るのを、恐れながら、どこかで待ち望んでもいる。 そんな父親の抱く複雑な心情が垣間見えた時、目頭が熱くなった。 フランス革命しかり、 「自由」とは、初めからそこにあるものではなく、 多くの血の上に…

グッモーエビアン!

「『さよなら』と『ありがとう』は、言える時に言わなきゃダメ。」 「ウソついたらダメ。人にも、自分の気持ちにも。」 「家族に憧れていた分、いろんなことに臆病になってたんだよね。」 人は、「形」にこだわればこだわるほど、どんどんと臆病になっていく…

ホビット思いがけない冒険

「本当の勇気が試されるのは、 命を奪う時ではなく、命を助ける時だ。」 やはり映像のクオリティは超一級品だ。 細部は緻密でありながら、そこから広がるスケール感に圧倒される。 途中、中弛みした感はあったが、ラストの畳み掛けはさすがだろう。 正直、ス…

砂漠でサーモン・フィッシング

「釣り人にとって大切なのは、 忍耐力と、寛容さと、謙虚さだ。」 アラブの国で、欧米諸国の支援によりプロジェクトを興す。 国家の未来を思い、国のリーダーが決断をしたとしても、 それを売国奴だとして非難をする勢力がいる。 豊かな生活よりも守るべきも…

人生の特等席

「驚異の3割バッターも、7割は凡退だ。」 人生の特等席というのは、最初から決まっているものじゃない。 それぞれの人の中に、それぞれの特等席はある。 ただ、それに気付くことが出来るのは、 背負い込んだ重荷を下ろして、素直に自分自身と向き合えた時…

カラスの親指

石原さとみは、あんな感じも出来るのか。 とりあえず長い。 この手の作品で3時間はない。 もう少し要領良くまとめることは出来なかったか。 案の定、ラスト手前で寝てしまった。 これが2時間だったら、印象も変わっただろう。

綱引いちゃった!

人生は団体戦。 人は憎むが故に反発するだけでなく、想うが故に反発することもある。 その想いが届きあった時に、本当の意味で一つになれるのだろう。 様々な試練を乗り越える事で、絆が強くなるというのは確かにある。 実に真っ直ぐな作品だった。 よくある…

悪の教典

容姿、性格、人望… 誰もが羨む要素を兼ね備えていながら、 それでいて本能的な嫉妬心や嫌悪感を抱かせない人間がいたとしたら、 その人間には必ず何かが欠けている。 真に恐るるべき狂気とは、「悪意の感情」ではなく、「感情の喪失」である。 その事をまざ…

のぼうの城

強きは人の絆なり。 弱さをさらけ出せることもまた強さなり。 武士としての武力よりも、人間としての魅力によって、 人心をまとめた長親の策には確かな痛快さがある。 敵将三成の実直な潔さも、本作の欠かせない要素だろう。 田楽踊りの場面では、 まさに野…

北のカナリアたち

「みんなあなたが好きだから。」 これほど人に生きる希望を与える言葉はあるだろうか。 過酷な境遇を背負い、孤独に苛まれながら生きていく。 その中でも、自分の事を大切に思い、好きだと言ってくれる人がいる。 そのことがどれだけ生きる支えになることか…

黄金を抱いて翔べ

「いろんなものを引きずって生きていく。」 「だからって捨てる所がないのが人生だろ。」 正直、良くはなかった。 原作がいいものだとしたら、映画化の仕方がまずいのか。 いろんな要素が盛り込まれているものの、 いまひとつまとまりに欠ける。 結局何なの…

009R E:CYBORG

改めて、キャラクターの造形が実に魅力的だ。 それぞれが個性豊かで美しい。 テーマとしても深いものがあったのだろう。 ただ残念ながら睡魔に捕われ、正直書きようがない。 サイボーグなのに、 酒を飲み、煙草を吸い、キスもする。 その辺の理屈は… 完全に…

終の信託

「恋愛というのは、他人から見れば喜劇だ。」 「人間が自ら死を選ぶ自由」 それはどこまで認められるのか。 その結論が出ない中で、それを他人に託すということ。 託された側が背負う十字架の重さは、計り知れない。 「信頼」を裏付ける根拠が全て裁判に通用…

エクスペンダブルズ2

「プルトニウムが2.5kgあれば、世界の軍事バランスが変わる。」 「誰でもみんな死ぬ。それまで生きるだけだ。」 ここへ来て、新たなヒットシリーズを生み出したスタローンには、正直頭が下がる。 冒頭のシーンから圧巻。 アクションとは何たるかを知り…

希望の国

「日本人が日本を歩いて、なんで日本人に怒られるの?」 「見えない弾が飛び交ってるの!」 園子温監督の「希望の国」 あの過ちを忘れるんじゃないぞと、強烈に訴えかけてくる。 ここに映し出された世界を「異常」だと言って笑えるか? 笑えるとしたら、悲劇…

アウトレイジビヨンド

「罵倒」というのは、 まさに映画における両刃の剣だろう。 役者の力量が丸裸になる。 下手をすれば、もの凄く陳腐に映るが、 巧みな罵倒は、むしろ心地良くすらある。 中でも、西田さんと中野さんの肝の据わった演技は、まさにホンモノの域だ。 さらに、北…

ツナグ

「目に映るものが真実とは限らない。 大切なものは、心で見るんだ。」 「残された者は、他人の死を背負って生きなければならない。」 生きている人間と、死んでいる人間。 その再開が即ち美談になるとは限らない。 時に、大きな後悔を残す事もある。 という…

天地明察

人は自分の好きな事に没頭している時、 自ずとその瞳は光り輝く。 そしてそれが「大命」へと変わった時、 その光に「強さ」と「深さ」が宿る。 「暦」と一口に言っても、その実体はかなり奥が深い。 生活のあらゆる場面に関係しているが故に、 「暦」を支配…

鍵泥棒のメソッド

緊張と緩和の使い方が実に巧だ。 ピーンと張り詰めた所で、スッと抜くから、 自然とそこに笑いが生まれる。 「演技」という事をテーマに据えているだけに それぞれの細かな仕草や表情も楽しめた。 一気にその世界に引き込む冒頭の作りも上手い。 やはりこう…

踊る大捜査線 THE FINAL

「正義は、胸に秘めている位がちょうどいい。」 「組織の中で生きる人間ほど、信念が必要だ。」 人気作のシリーズものというのは、 4まで行けば、姿形を変えて生き続ける道がある。 それは、それまでのしがらみからある種解き放たれ、新たなスタートが必要…

夢売るふたり

「自分の足で歩かないと、人生は卑怯なものになる。」 「自分で自分の人生に落とし前をつけれれば、誰に褒められなくても構わない 。」 「結婚も出来ない人間だと思われることに疲れた。」 詐欺。 人を騙して金を得るという行為は、 他人の感情を金に替える…

ボブ・マーリー

「俺は白人側でも黒人側でもない。神の側だ。 白人と黒人から俺を作ったのは神だから。」 「自分だけの命なら、俺はいらない。」 「俺に野心はない。 ただ一つ叶えたいのは、人類が共に生きること。 白人も黒人も中国人も共に。それだけだ。」 白人と黒人の…

最強のふたり

「人はなぜ芸術に興味を持つと思う? 唯一残せる足跡だからだ。」 彼には打算も遠慮も無かった。 それ故にふたりは、あんなにも屈託なく笑い合えたのだろう。 人と人とが本当に係わり合う時、同情とは余計なものだ。 二人の豊かな表情が非常に印象深い作品だ…

あなたへ

「放浪と旅の違いってわかりますか? 目的があるかないかです。そして、帰る場所があるかないか。」 「帰る場所は、また見つければいい。 生き残った者は、また生きて行かなければならないのだから。」 「秋になったら外さなきゃね。 季節外れの風鈴ほど哀し…

るろうに剣心

実写化以前に、 本作を2時間ほどで一つの形に仕上げるのは、やはり難しかったか。 原作のどこをどう抜き出すのかという点で。 要素を盛り込み過ぎた結果、 強引に人物を結び付けて登場させた感が強い。 本腰入れてシリーズ化を考えているなら、 もう少し丁…

アベンジャーズ

映画における「贅沢」というのは、まさにこういうことだろう。 主役同士が競演するという贅沢。 その醍醐味を最大限味わうためには、 やはり個別の作品を見ておいた方がいい。 気持ちの良い「集結」までがやや長く、集結後をもっと見たかったが。 この手の作…

ニッポンの嘘

「問題自体が法を犯したものであれば、カメラマンは法を犯しても構わない。」 「オモテに出ないものを、引っ張り出して、叩きつけてやりたい。」 「写真は、発表しなければ、撮った事にならない。」 「孤独死は、政治的殺人。」 被爆者に密着するが故に自身…

桐島、部活やめるってよ

えっ?終わり? まさに狐につままれたようなエンディング。 普通なら腹も立ちそうなものが、不思議とそうならない。 それは一重に、登場人物それぞれが実に巧妙に作られており、 それぞれの個性と関係性が微妙に揺れ動きながら進んでいき、 それを見ているだ…

ダークナイトライジング

「希望があるから、真の絶望がある。」 英雄を疑う。 作り上げられた秩序を疑う。 絶対的なものなどない世界で必要な事は、そういう事だ。 どれだけ完璧に見えても、 それが偽りの上に出来たものであれば、必ず綻びが出る。 混沌とした世界の中では、 葛藤す…