ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY

「この時代で最高の歌声を聴いた。」

「私を挑戦させる曲。凄い曲は凄いでしょ。」

「最高の歌声の為の曲を作らせる。」

「“らしさ”は捨てろ。

ニッピーのままじゃ売れない。」

「ホイットニーは、年齢、人種、文化を超えた。」

「君は黒人アーティストの魂を売った。」

「私は歌うだけ。音楽に人種も国境も関係無い。」

「自分のやり方で表現する。それがアートよ。」

「ママの夢はブランドになる事だ。」

「ホワイティ・ヒューストン。」

「オレオ呼ばわりよ。」

前人未到の道を歩け。」

「最初の成功者は妬まれる。」

「歌詞に共感しないと心が入らない。」

「俺の前では1秒でもスターでいる必要は無い。

素顔でいろ。世間と闘おう。」

スーパーボウルよ。私らしく。」

「一生分の凄い事をやり尽くした。」

「偉大な歌手には相応の曲が必要だ。」

「お前はブラウン夫人だ。」

「煙草を吸うのは、

ストラディヴァリウスの雨ざらしと同じだ。」

「黒人女性は皆疲れている。」

「お姫様がいつも夢見るのは家で子供と寛ぐ事。」

「私にボスはいない。父親だっていない。」

「不幸になるより一人の方が良い。」

「人前で輝けば、人々は神と崇める。」

「甘く見ちゃいけない。麻薬は死を齎す。」

「悲し過ぎるよ。全てを危険に晒すのは。」

「白人にも人気の初の黒人歌手。

代わりに多くのものを失った。」

「麻薬は神と歌う為の梯子。」

「死はゆっくり訪れる。

生き急ぐ必要は全く無い。」

「あなたに求めたのは家庭よ。」

「私は歌手よ。歌いたいの。」

「自慢のママになるから。」

「愛してる。宇宙が続く限り。」

「美しさは変わらない。声も変わらないはず。」

「手に入れた後も愛には努力が必要。」

「愛に報いる事に大きな歓びを感じながら歌う。」

 

 

黒人らしく在ろうとすれば売れない。

黒人らしさを捨てれば、

魂を売ったと非難される。

アイデンティティの確立が

如何に困難であったか。

黒人らしさでもなく、白人らしさでもなく、

彼女が見出した答えは、自分らしさ。

スーパーボウルでジャージ姿で

熱唱する姿は最高に格好良かった。

成功の裏側にある苦悩や喪失は、

成功者にしか分からないのだろう。

彼女は無理矢理にでも輝く事で、

壊れそうな自分を

必死に保っていたのではないか。

彼女が欲しかったのは、

輝きよりも安らぎだった様にも思う。

痛々しくも眩しい光は、

彼女自身を救えなかったかも知れない。

それでもその光に救われた人間は、

確かに大勢存在する筈だ。

その事実で彼女が報われる事を願う。

ラストのステージは、

彼女の全てを全肯定したくなる程の

圧巻の迫力だった。

魂の震える歌声が存在する事を心底実感した。