去りゆく年に2008

2008年ももうすぐ終わろうとしています。

オリンピックなどの華やかな話題もありましたが、

「変」という感じが示すとおり、悲惨な事件も数多くありました。

その象徴として思い出されるのが、

やはり秋葉原事件に代表されるような無差別殺人ではないでしょうか?

マスコミでも散々報道されており、以前も書いたかもしれませんが、

どうしても感じられる違和感について最後に書いておこうと思います。


よくこうした事件を扱う際に、

「動機なき」とか「不条理」とかいう冠をつけているのを目にしました。

そもそもなぜ「動機なき」と言いたがるのでしょうか?

個人的には、表面的な報道を見ただけでも、

十分動機として成立するものを感じられるのですが、

面白くするためか何なのか、

そこで「動機なき」という表現をしてしまうことで、

「こいつは何をするかわからない」という結論に達してしまいます。

「わからない」という空気の中では、

当事者は当然、「わかってもらえない」という感情を抱くに至り、

ますます孤独感を深めていってしまいます。


犯罪が良くないことは、自明の理です。

ただ肝心なのは、

動機の不可解さを大仰に扱うのではなく、

その動機と犯罪という行為をつなぐ線を断ち切るべきだと思います。

「わかるけど、でもね」

「YES,BUT」

その意識をなくしては、今後このような犯罪がなくなることはないように思います。


ある人が言いました。

「相手の立場に立つということは、

もし自分がその立場にいたらどうするかを考えるのではなく、

もし自分がその人自身だったらどうするかを考えることだ」と。


相手の思考回路まで理解することは、容易なことではありません。

ただ、全てを「不条理」の一言で済ます姿勢だけはどうしても納得がいきません。






最近は、更新頻度が少なかったですが、

改めて、今年一年このブログに立ち寄って下さった皆様に感謝します。

ありがとうございました。

特にエンジェルさん、ありがとうございました。

前にも書いたかもしれませんが、

あなたがいなかったら、とっくにこのブログはなくなっていたかも知れません。

本当にありがとうございました。


来年も、細くとも長くこの線を繋いでいけたらと思います。


それでは皆様、よいお年を!






PS.

今年ナンバー1映画 : TOKYO

今年ナンバー1書籍 : ただマイヨジョーヌのためでなく