パッドマン5億人の女性を救った男

「君を守る物だ。」

「月に5日の女性の苦しみに無知な男もいる。」

「4分の1ルピーの綿を55ルピーで売る。ただの名前代だ。」

「“つもり”じゃなくて、完璧にやるのが仕事だ。」

「顧客に渡す前に、自分で使ってから渡すんだ。」

「女にとっては、恥をかくより病気で死んだ方がマシだ。」

「病気で死ぬより、恥ずかしくて自殺する。」

「女にとっては、恥をかくのが一番苦しい。」

「妻の恥を尊敬に変える。やることをやる。地獄にだって行く。」

「安い綿や安い布に、人生は負けられない。」

「一人の女も救えないなら、俺は男とは言えない。」

「感情にまかせてしゃべるだけなら、笑い者になって終わるだけだ。」

「子供は食事をする時に親を思い出す。」

「人口を人の数ではなく頭脳の数と考える。」

「インドは10億人の国家ではなく、10億の頭脳の国家になる。」

「偉大な発明家は、より良い明日に社会を導く。」

アメリカにはスーパーマンスパイダーマン。インドにはパッドマン。」

「発明には価値がある。」

「歯ブラシに金の持ち手をつけても、要るのは歯ブラシの毛。」

「金を返すなら、借りた場所で返せ。」

「笑顔の練習が必要よ。」

「女同士なら生理の話が出来る。」

「英語はただのタクシー。俺の感情、あなたに運ぶ。」

ラクシュミ、富を追わない。もし追ってたら、マネーマンになってる、パッドマンじゃなくて。」

「トラブルなしは死んでる事。トラブルは生きる機会。」

「トラブルは絶好の機会。トラブルこそが、インドにいっぱいチャンス作る。」

「トライと失敗。トライしては失敗。失敗最高!失敗して俺学ぶ。」

「男が30分女性みたいに出血したら、男は即死ぬ。」

「偉大な男、強い男、国を強くしない。女性、母親、姉妹が強ければ、国強くなる。」

ラクシュミ頭おかしいバカ。バカだけが有名になれる。」

「お金を稼いでも笑う人自分だけ。いいことすると、大勢の女性が笑う。」

ラクシュミはナプキンを作った。パリーはラクシュミを作った。」

「ここに留まれば、彼はつまらない男になる。」

「彼が行ったのは、誰かを幸せにするため。」


表立って口に出来ないものこそ、実は必要なものだったりする。

男性が女性用ナプキンを語り扱うのは、タブーとも言える。

ラクシュミの行為がどれだけ理性的には正しくても、

感情的にはどうしても受け付けられない。

正当な理由や誠実な熱意があっても、それを伝える前に拒まれてしまう。

「恥の感覚」という壁が如何に高いのかを思い知らされる。

村人達の集中放火に晒される場面では、見ているのが辛くなる位だった。

それでも折れない彼の不撓不屈の精神には、ただただ感服するばかりだ。

革新的なピッチャーには、革新的なキャッチャーが必要だ。

偏見や既成概念を越えて、革新的な発想を受け止めてくれる。

その存在がいて初めて社会は変えられる。

その意味でパリーの果たした役割は大きい。

たとえ画期的な発明をして巨万の富を手にしたとしても、

それだけではただのサクセスストーリーに過ぎない。

発明品を駆使して、貧困から抜け出すシステムまで構築する。

彼等が凄かったのは、人を救っただけではなく、社会をも救った事だ。

また、夫と世間との間で苦悩する妻ガヤトリや、

彼の事を思い切なくも気丈に送り出すパリーなど、

女性の繊細な心の機微も丁寧に描かれているのが物語に深みを与えている。

更に、ここぞという所で音楽やダンスを効果的に使い、感情を上げてくれるのも良い。

ラストのスピーチは、言葉選びも秀逸で力強く胸を打つ。

まさに二重三重の感動を味わう事が出来た。

今年ナンバー1と言っても過言ではない素晴らしい作品だった。