ヤクザと家族 The Family

「ヤクザとは、義理人情を重んじ、男を磨き、男の道を極める事です。」

「何でヤクザをやってるの?家族だから何でとか無いんだよ。」

「本来死ぬべき人間は案外しぶとく、不器用な人間から死んでいく。」

「これからヤクザを裁くのは、

法や警察だけじゃなく、世の中全体から排除されるんだ。」

「ヤクザを辞めても、人間に戻る為には5年かかる。」

「兄貴と関わると、俺まで反社反社って言われるんです。」

「綺麗事じゃ飯食えねえんだよ。」

「ヤクザの人権なんて、とうの昔に無くなってんだよ。」

「あんたなんか好きにならなきゃ良かった。」

「俺の父親は、オヤジだけですから。」

「今の時代、ヤクザじゃ食えねえだろ。」

 

義理や人情。家族の絆。男女の愛。

現代社会から失いかけているものが、

反社会勢力であるヤクザの世界に生きている。

皮肉にもヤクザにこそ、血が通い、体温がある様にも思える。

正義を翳す社会の圧力が孤独な人間を追い落とし、

一度落ちた人間からは、容赦無く

生きる場所と生きる権利さえも奪い去る。

行き場を失った人間を包摂する家族が

ヤクザ以外に社会にあれば、救われる人間もいるだろう。

表情や仕草等の気合いの入った演技を通して、

役者の味を存分に堪能出来るのがヤクザ映画の大きな魅力だ。