ボヘミアン・ラプソディ

「良き思い、良き言葉、良き行い。」

「俺は誰よりも規格外だ。」

「音楽が居場所だ。」

「何にでもなれる。何も怖くない。」

「繰り返しは時間の浪費だ。」

「俺達にジャンルは無い。」

「クイーンは定義出来ないんだ。」

「幸運は勇者に味方する。」

「詞はリスナーのもの。」

「バンドの解散は、失敗より仲間割れだ。」

「つらいのは、あなたは悪くないということ。」

「金で幸せは買えないが、与える事は出来る。」

「生き急ぐな。退屈でいるよりマシだ。」

「アルバム、ツアー、アルバム、ツアー…。それがバンドだ。」

「君には僕等が必要なんだ。君が思っている以上に。」

「正気を保つ為には麻痺させなければならない。」

「何も怖がる事はない。あなたはみんなに愛されている。私もバンドの皆も家族よ。」

「バンドは家族だ。だからこそケンカもする。しょっちゅう。」

「出演を断れば、コンサートの翌日から死ぬまで、出なかった事を悔やむ。」

エイズに侵された悲劇の主人公でいるつもりはない。俺が何者であるかは俺が決める。」

「俺が生まれた理由は、パフォーマーだ。皆が望むものを与える。最高の天国を。」

「空に穴を開ける。」


圧倒的な才能の前では、性的指向などは関係無い。

客観的にはそう思えても、当人や周囲の人間には苦しみや葛藤があるのだろう。

栄光の陰で、実は孤独に震えていたフレディ。

利用しようとしたり、何もかも言いなりになるなら、それは本当の家族ではない。

全てが思い通りにいったとしても、満たされない。

真に相手の事を思い、時には反論し、不満も見せ、間違いを諌めてくれる。

そんな存在が大切であり、それが本当の家族と思える。

フレディがクイーンという家族に戻れたのは、本当に良かった。

フレディがエイズを打ち明け、自分の存在を堂々と宣言する場面では鳥肌が立った。

尽きようとする命と世界最大のステージ。

クライマックスとして、これ程の舞台も他に無い。

全身全霊を込めて歌い上げる勇姿。

人生の最後を前に燃え上がる炎がこんなにも力強く眩しいとは。

真っ正面からど直球の音楽の力をぶつけられた。

もはや為す術なく反射的に涙が流れた。