旅猫リポート

「何より僕の為に泣いてくれた。」

「懐の深いオスは、メスを立てるものだ。」

「子供は法律通りにはいかない。子供は理屈じゃないんだ。」

「親になるべきじゃない人間もいる。絶対に。」

「まだ自分を頼ってくれる友達がいて嬉しかった。」

「猫はちゃんと悲しんであげないと、片付かないんだよ。」

「いざという時に猫を引き取ってくれる人がこんなにいる。僕は幸せだ。」

「僕の最後の猫がナナで良かった。」

「サトルがいなくなっても、サトルを好きな人が繋がっているよ。」


人は背負った悲しみの分だけ、優しくなっていく。

不幸の中に幸せを見出だし、折れずに優しくなれるというのは、しなやかな強さでもある。

その優しさに多くの人が惹かれていく。

誰もが頼り頼られながら生きていく。

頼れる人がいる事も、頼ってくれる人がいる事も、どちらも幸せな事だ。

猫をきっかけとした再会。

些細な再会でも相手の中の何かを動かしていく。

優しく温かな人と人との繋がりがあった。

泣くつもりもなかったのに、泣かされてしまった。