こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

「生きていく事は、互いに迷惑を掛け合う事。」

「鹿野さんは何様?障害者なら何を言ってもいいの?」

「自分の命の責任は自分で取る。」

「俺が本気で甘えたら、親は介助しか出来なくなる。」

「障害者が生きやすくなれば、誰もが生きやすくなる。」

「思い切って人の助けを借りる勇気も必要だ。」

「同じ人間同士。立場は対等だ。」

「あの人のわがままは命懸けだ。」

「鹿野さんにとっての言葉は、生きる為の唯一の武器だ。」

「俺のボラは、俺の家族だ。」

「自分に正直に生きてるか?君は何がしたい?何が一番大事だ?」

「人間、出来る事より出来ない事の方が多い。」

「愛情は痛いほど染みていたのに拒絶してごめんなさい。でもこれが僕の生き方です。」


何でも人にやってもらえる人生が幸せとは限らない。

誰に頼る事も無く全て自力で生きられるのなら、それほど恵まれている事も無い。

誰かに「助けて」と言う事がどれほど勇気の要る事か。

助けを求めるという事は、自分の無力さを認める事でもある。

無力さを認める事は誰もが辛い。

それを乗り越えて、堂々と助けを求められるという事は、強さの証でもある。

人と人が関わり合う事。

互いに与える事もあれば、与えられる事もある。

やはりそこにあるのは、上下ではなく対等な関係性だろう。

親を突き放すのも愛情の裏返し。

互いに本心は通じ合っているのも染みるものがあった。

等身大で生きる事は難しいだけに、その素晴らしさに胸を打たれる作品だった。