億男

「東京タワーって遠くから眺めた方が綺麗だろ。」

「興奮の後の不安は、元のあなたに戻る為の通過点です。」

「見て触ってから使い道を決めた方がいい。」

「一円玉も一万円札も同じ1gなんて皮肉だろ。」

「みんなお金の事を知らない。知ろうともしない。だからお金に振り回されるんだ。」

「人生はいつどこでどんなリスクを追うかだ。」

「お金は具体的な夢を好む。」

「タダで手に入れたお金の価値はゼロ円だ。」

「紙が神になる。人は皆これを崇める宗教に入ってしまう。生まれた時から。」

「貯めて、貯めて、使わないまま死んでいく。

お金ってそういうものなの。ある事が重要なの。」

「金銭の価値は人によって変わる。絶対的なものなんてない。」

「本当に欲しいものは、取り戻せなかった。3億円もあるのに。」

「お金は人を変えてしまう。全てを飲み込んで変えてしまう。」

「お金は変わらない。使う人によって重くも軽くもなる。」

「お金を変えられるのは、人なんだ。」


金とは何か?

改めて問われると、実は良く分かっていない事に気付かされる。

金は実体を伴ってこそ価値がある。

本来、苦労をして手にした一万円と、タダで手にした一万円とでは、その重みが違うはずだ。

自分自身に対して一万円分の価値が、前者にはあるが後者にはない。

金はあくまで相対的な尺度に過ぎない。

それを忘れ、ただ紙を崇める様になると、本当の価値を見失う。

金が人を変えるのならば、人も金を変えるくらいにならなければならない。

金さえあれば全てが解決されると考えるのは、大きな間違いなのだろう。