残穢-住んではいけない部屋-

「穢れが残り、災いが連鎖する。」

「繋がるねぇ。辿っていけば根は同じ。」


土地の記憶。

今自分の住んでいる場所の前住者は誰か。

前の前くらいまでは、分かったとしても、

それ以前に誰が住み、何があったかまで思いを馳せる事など滅多にはない。

ただ最初の居住者でない限り、確実に前住者が存在する。

全く見ず知らずの、縁もゆかりもない人間の「穢れ」が

その土地に残り続けているというのは、ある意味気味の悪い事だ。

全く無関係だと思っていた事が、元を辿るに連れて繋がっていくというのは、

ミステリーにしろ、ホラーにしろ、まさに醍醐味と言えるのだろう。

過去へ、そのまた過去へ、更にその過去へと次々と繋がっていくのは、なかなか面白い作りだった。