浅田家!

「あいつは被写体を理解しないと、シャッターを切らなかった。」

「人生で後一枚しか写真を撮れないとしたら、お前は何を撮る?」

「お前が頑張れば、二人は自分の事の様に喜ぶ。

お前が駄目になれば、二人は自分の事の様に悲しむ。」

「これは君んちの家族写真でしょ。売れないよ。」

「良いものは良い。それは自信がある。」

「私は最初から獲ると思っていたよ。」

「私の自慢は、昔も今も家族です。」

「私も浅田家の写真の中に入りたい。」

「覚えておきなさい。これが病気の父親を残して、

やりたい事をやりに出て行く息子を見送る母親の痛み。」

「失ったものを蘇らせられるのは記憶だけだ。

それを確かなものにするのが写真だ。」

 

たかが写真一枚。されど写真一枚。

たった一枚の写真で、人は涙を流す事もある。

想いを形にし、補強し、残し続ける。

写真だからこそ出来る大きな力だ。

最高の写真は、最高の写真家だけでは生まれない。

最高の写真は、最高の被写体があってこそ生まれる。

温かく楽しみながら協力した家族の存在は大きい。

どれだけ秀でた才能も

認めてくれる人間と出会わなければ埋もれてしまう。

世に出るまでの過程も興味深かった。