アルキメデスの大戦

「図体ばかりが大きい戦艦は、これからの戦には必要無い。」

「見て、触れて、肌で感じてから考える。」

「まず出来ないと考えるのは君の悪い癖だ。」

「美しいものを見たら計る。それは人間の本能だ。」

「役に立つか立たないかは、やってみてから判断する。」

「数学は世界を変える。」

「数字は嘘は付かない。数字こそが正義だ。」

「国家が無くなれば、国民の意味も無くなる。」

「最強の戦艦を持っているという驕りは、日本人を戦争に向かわせる。」

「追い詰められた時、国民は戦争をしないという選択を許さない。」

「日本人は負け方を知らない人種だ。」


巨大で美しい大日本帝国を象徴する戦艦。

それを保有するという事は、大いなる自信を与えてくれる。

一方で、それを失うという事は、計り知れない絶望をもたらす。

負け方を知らない日本人に敗北を実感させる為に、

撃沈される事を宿命づけられた戦艦大和

単なる戦闘の為だけではない。

日本人の希望と絶望を象徴する存在が大和なのだ。

戦闘のない戦争映画。

頭脳戦ならではの緊迫感がある。

思惑の裏の裏が明らかになっていく展開が非常に面白い。

櫂の真っ直ぐさと行動力も見ていて痛快だった。