空母いぶき

「我々は侵略を受けている。断固たる手段を取るべきではないか。」

「応戦するか、脅しに屈するか。試されているのは我々の覚悟だ。」

「人間は新しいおもちゃを手にしたら使いたくなる。問われているのは手にした者の心構えです。」

「やらなければやられる。」

「仕掛ければ戦闘になります。」

「全ての訓練はこの為にあったと思え。」

「創設以来一人の戦闘での死者を出した事がないのが我々自衛隊の誇りだったはずだ。」

「我々が誇るべきは、国民に誰一人として戦争犠牲者を出していない事だ。」

「国民を守る為に死ぬのなら自衛官として本望だろう。」

「力でしか分からないのなら、力で分からせるのが防衛出動だ。」

「力を持つとは、必要な時に怯む事なく力を行使する事だ。」

「俺達の判断が戦争の引き金を引く事を許す訳にいかない。」

「復讐は考えるな。目が曇る。」

「戦後の政治家が守ってきたのが、日本は絶対に戦争はしないという国民との約束です。

たやすく戦などという言葉を使って欲しくない。」

「守るべきは当たり前の日常や些細な幸せだ。」


絶対に戦争はしない。

第一として軸足を其処に置く。

その上で何が出来、何をすべきかを判断する。

勇ましい言動に躍らされれば、いずれ歯止めが効かなくなる。

力を有する者は、その能力を意志の力で制御する事が重要だ。

それ故に、困難な状況下で最善を尽くそうとする姿が胸を打つ。

危機が発生した時の想定として、考えさせられる作品だろう。