イン・ザ・ハイツ

「この界隈を少し歩けば、

誰かの大きな夢に当たる。」

「些細な事でも良い。私達の尊厳を示すの。」

「大事なのは、誰もが夢を持っていた事だ。」

「夢を実現させるには、働くしかなかった。」

「自信を取り戻したら、君は世界を変える。」

「明日失業だとしても、今夜は違う。」

「君の視線で世界を見たい。」

「あくせく働く内に故郷を忘れてしまう。」

「夢は、綺麗に磨かれたダイヤじゃない。

時にゴツゴツして綺麗じゃない。」

「大学は出口じゃなく、この街に戻る為の道。」

「現実を嘆くより旗を掲げたい。

美しい旗に魂が詰まっている。」

「ワシントンハイツ。この街こそが夢だ。」

 

金は無くとも、夢はある。

幸福も不幸も、喜びも苦しみも、

共感し分かち合える仲間がいる。

生活は決して楽ではない。

それでも逞しく生きられるのは、

夢と絆があるからだろう。

たとえ異国にいても祖国に対する誇りは、

生きる力を与えてくれる。

また祖国は違っても、

同じ境遇に居る者同士だからこそ、

共鳴し合える事がある。

各々が祖国の旗を掲げて、

一体となって踊る場面では、

身体の芯から滾る様な熱い感動があった。

歌もダンスも素晴らしく、

楽しく気持ち良く力を貰える作品だった。