君の名は。

「紐は時間そのもの。

ねじれて、からまって、よじれて、また戻る。

それが結び。」

「夢は目覚めたら、いつか消える。」

「出会えばすぐに分かる。

私の中にいたのが君で、君の中にいたのが私だって。」


男と女。都会と地方。過去と未来。

そして遠大な物語と狭小な物語。

相対するものが繋がり、結びつく瞬間に、人は感動を覚える。

どちらかに偏る事なく、二つの要素の間を巧みに行き来する事で、

より広く深い世界観が構築されていたのだろう。


だからこそ、昼と夜の狭間である「黄昏」が効いてくる。

「涙」

人が涙を流す時、全て理屈で説明出来るとは限らない。

言葉では説明仕切れ無い感情の発露を、溢れ出る涙が見事に語っていた。

「光」

映像の美しさは、やはりその通りだった。

中でも光の表現の上手さが印象的だった。

ワンポイントの輝きでもそれだけで画面が生き生きとしていた。