バンクーバーの朝日

「移民の子って言われんだぜ。

白人に言われるのと、日本人に言われるのと、どっちがマシかな。」

「俺、野球がやれるんなら、ここで生まれて良かったんだって思える。」

「野球にカナダ人も日本人もない。」


スポーツとは何の為にあるのか。

自分自身の生きる糧となり、周りの人々に希望を与え、

偏見を持つ人間の見る目をも変える。

置かれた境遇が厳しければ厳しいほど、

その価値が増していくのだろう。

本来ならば、最後の試合で勝って、めでたしめでたしで終わる所だ。

ただし、戦争がそれを許さない。

それまでの歴史や営みは全てが無きものとされ、

「日本人=敵性外国人」としてひとまとめに扱われる。

スポーツの輝きと戦争の暗さが対比して感じられる作品だった。

セットも雰囲気が出ていた。