KANO 1931海の向こうの甲子園

「野球に民族は関係ない。」

「湾人は足が速い。漢人は打撃が強い。日本人は守備に長けている。

こんな理想的なチームはどこにもない。」

「負けた者に泣く資格はない。」

「勝ちたいと思うな。負けられないと思え。」

「パパイアは根に釘を打たれる事で、大きく立派な実をつける。」


日本統治時代。

台湾の代表が甲子園に出場し、決勝までいく。

しかも三つの異なる民族が一つのチームを作り、同じ夢を追う。

その事実に驚かされる。

民族同士の軋轢をも超える力がスポーツにはあるのかもしれない。

一人のピンチを仲間が支えるというのも野球ならでは。

確かに野球自体にドラマはあるが、そこを描くのは他の題材でも出来る。

やたらに長く試合を描くより、

この題材ならではの背景をより厚く見せて欲しかった。