ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

「家を買え。それが観光客でも通行人でもない存在の証だ。」

「お前はリック・ダルトン様だ。忘れんなよ。」

「彼は落ち目だ。少しずつ受け入れていくしかない。

日々、役に立たなくなっていく自分の事を。」

「共に酔い潰れる事が彼らの正しい別れの儀式だ。」

「殺しを教えた奴らを殺してやる。」


落ち目の現実を突き付けられるのは確かに苦しい。

それでも必死に踏ん張って、認められた時に見せた嬉し涙は印象的だった。

成功者に妬みによる憎しみを抱くのは必然なのかも知れない。

ただその理不尽な暴力に対して、容赦無く返り討ちにする様は、

振り切った痛快さも感じられた。

部分毎の魅力は確かにあった。

ただ一貫して惹きつける物語が弱い為に長く感じられた。