そこのみにて光輝く

「お兄ちゃんは子供がいないから、親のありがたみがわからない。」

「毎日会社に行って、帰りに飲みに行って。

いるとこないんだよね、私には。」


家族を持たないと、家族の有り難みがわからない。

人は、「家族を持ちたい」と思った時に初めて、

見るものの見え方も変わり、世界も変わるのかもしれない。

家族になりたい人の事を大切に思い、

その人の為に、自分自身の事も大切に思う様になる。

それを「光」と呼ぶならば、絶望の中にも「光」は射す。

タクジのキャラクターの作りも良かった。

はかなく、不安定で、刹那的な生き方でありながら、素直で、明るく、屈託がない。

思うままに、怒り、泣き、笑う。

周りは、彼の存在に振り回されながらも、

どこかで救いを感じていたのかもしれない。