「人は何でも二つに分けたがる。
そして、どちらか一方に身を置く事で、生きている実感を得る。」
「MはMを突き詰める事でSになる。
Sはより巨大なSに平伏す事で真の扉が開かれる。」
SMの世界。
常識から外れた所に快楽を感じる以上、
常識から外れている事を理由に文句を言っても仕方がない。
この世界における快楽というのは、常識が通用しない事で初めて成り立つ。
まさに、この作品もしかり。
不可解な内容に、煙に巻かれる事はし覚悟ていた。
ただ、煙に巻かれた末に、最後に突き抜けたかと言えば、
「しんぼる」を見た時の様な感覚には及ばなかった。