忍びの国

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自分でも気付いていないが、この馬鹿忍者にとってお国を想うことは、

この男がまともな人間になる唯一の手がかりであった。

無門がさんざん悩まされながらもこの女にこだわったのは、このためである。

――― 『忍びの国』 P263



のぼうの城」に引き続き、和田竜さんの本です。

果てしのない強さに、清々しいほどの男気。

それでいて、非常に人間くさい。

この作品も登場人物の描き方が見事でした。

しかしその描写を鮮やかにしているのは、

様々な文献に裏づけされた説得力なのだろう。