ヘレディタリー/継承

「全てが楽になるわけじゃないけど、少しは寂しさが紛れるから。」


全ては次なる継承者を求めて。

自分が生まれた理由。

そこに両親の愛情とは別の理由があるとすれば、

それは絶望に値するものかも知れない。

呪術や降霊といったものには、得体の知れなさ故の不気味さはある。

身体の底に響く重低音や突発的な映像など、

終始不穏な雰囲気は感じられた。

ただ、身の毛もよだつほどの恐怖を期待していたが、

そこまで恐怖を感じるものではなかった。

ホラーの評価は、怖いか怖くないかの一点に尽きる。

とすれば、やや残念ではあった。