華氏119

「権力を強化する為には、市民を恐怖させ、緊急事態を宣言する。」

「次に進む為なら、何でも支持する。」

「選挙に行かなかった1億人が、アメリカの最大の政党だ。」

「60~70年代の過激な思想が今のスタンダードになっている。」

「民主主義への信頼の喪失は我々の命取りだ。」

「独裁者が成功する時は、国民がうんざりしてあきらめた時だけだ。」

「選挙の狂気は、同じ候補を再選させ続けて変化を期待する事だ。」

「政治問題にしよう。政治問題なのだから。」

「歴史は、混沌の中で自分の位置を知る手掛かりだ。」

「黒人や女性に選挙権がなかった時代は、民主主義ではなかった。」

「私が守りたいのは、まだ見ぬアメリカだ。」

「希望は安らぎだ。必要なのは安らぎではなく行動だ。」


国民の多くがリベラルな指向を持っているのに、

現実にはトランプ大統領が誕生している。

それは民主主義への失望を抱かせた民主党の責任でもある。

民主主義への信頼が失われ、国民が諦めれば、喜ぶのは独裁者だ。

歴史は繰り返すというが、独裁者の定型は昔も今もさほど変わらない。

変化をもたらせるとすれば、それは民衆の側にある。

諦めずに立ち上がる教師や高校生の姿には感銘を受けると共に、

行動が生み出す大きな力にも気付かされる。

諦めて目を背けてしまったら終わりだ。


しぶとく民主主義を信じ、声を上げ続ける事が大切だろう。

現実の問題を知り、そこで闘う人々の存在を知る。

「知る」という点において、ムーア作品を見ておく意味は大きい。