空海 KU-KAI 美しき王妃の謎(2回目)

「たいてい皇帝は皇后を愛さない。」

「寒い季節に詩を詠む事が、心血を注ぐ事がお前にわかるか。」

「詩は詠めと言われて詠めるものではない。」

李白、あなたが居る事が大唐の誇りです。」


美しき愛の物語。

それは幸福な結末を迎えるとは限らない。

むしろ悲劇によって幕を下ろす事の方が多いのかもしれない。

全てを悟りながら、逃れられない運命。

楊貴妃の最期はあまりにも切ない。

玄宗の愛が本物ならば、たとえ辛くとも最後まで正々堂々とあるべきだったのだろう。

貴妃の無念に覚悟をもって添い遂げた白竜の生き様には泣けてくる。

現実離れした世界を表現するには、幻術という手法はより効果的だ。


思えば、前回見た時は、ほとんど何も見れていなかった。

何事も「つまらない」という判断は、しっかりと見た上で初めて下せるものだ。

「見られなかった=つまらなかった」とは限らない。

危うく間違った印象のまま、評価を定着させる所だった。

上映終了間際に、改めて見直す事が出来て良かった。