女神の見えざる手

「ロビー活動は、予見すること。敵の行動を予測し、対策を考える。」

「敵が最後の切り札を出した後に、自分の札を出す。」

「知識は実社会で使うべき。実社会が苦手なら、改革するのが仕事。」

「自分の仕事を熟知しなさい。そうしなければ、最高のチャンスを逃す。」

「私は信念のために働き、眠る。」

「優秀なロビイストは、勝つ為の能力だけを信じる。」

「朝食にケーキを食べる文明人はいない。」

「負ける事を考えて闘う気はない。」

「人の皮肉を言う人間は、自分が皮肉な人間だ。」

「議員は、国民よりも議席の死守の方が大切だ。」

「人は時として自分のためではなく、正しいと考える事の為に何かをする。」

「良心に従い、正しい事をする政治家は報われない。」

「キャリアを捨てる方が、命を捨てるよりはマシ。」


正しい目的の為に、正しい手段を用い、正しい結果を得る。

正義が一つしか無いのなら、無論対立する事も無い。

アメリカにおける銃問題には、正反対の二つの正義が存在する。

自分が信じる正義は明白でも、別の人間は別の正義を明白に信じている。

正義と正義の闘いだからこそ、どちらかの正義に導く事も相当に難しい。

人間の感情は、思いの外簡単に揺れ動く。

いかにして、その感情を自身の方向へと導くか。

ロビー活動の熾烈な闘いを見た。

金と利権にまみれた巨大な正義に対して、

人間としての純粋な正義が挑む構図だからこその気持ち良さもある。

冒頭のまくし立てる様な切れ味は、申し分無い。

そして最後の大逆転も全体の印象を気持ち良くまとめてくれた。

やはり苦労してでも、見ておいて良かったと思える作品だった。