関ヶ原

「築城と破壊こそ権力の仕事。」

「人の運命は、紙一重の気まぐれ。」

「馬鹿は馬鹿なりに使い、狂人には狂人なりの役割を与える。」

「一人が万民の為に尽くせば、天下は栄える。」

「将の上の将になるには、純粋過ぎるやも知れん。」

「不義が正義に勝ってはなりません。」

「人の心と勝負の帰趨は、誰にも読めない。」


正義が不義に負けてはならない。

ただ、正義が不義に勝つとは限らない。

天下は、義に純粋であれば取れるというものではない。

討ち取った時に自分の権勢が高まる様に、

三成を最高の敵に育て上げる。

そこまで計算した家康の強かさは、やはり相当なものだ。

登場人物の構図もやや複雑ではあったが、

関ヶ原を真正面から描いたという点では良かった。