青天の霹靂

「とんでもなく努力して、ようやく手に入れられるのが『普通』だ。」

「生きるって難しいな。

俺は何で生きてるのか、わからなくなった。」

「つじつまが合わねぇんだよ!」

「悦子さんは、子供にとって『生きる理由』です。」


人生に絶望し、生きている意味を見失った時、

人は生まれた事を呪う。

自分が惨めなのは、自分を生んだ親のせいだ。

親が駄目だから悪いんだ。

そうやって物語を作る事で、何とかして自分を納得させる。

親を責めるためには、親は駄目でなければならない。

駄目でなければ、つじつまが合わないのだから。

ただ、そんな物語は、最初から、つじつまなど合わないものだ。

どんなに責めたくても、責め切れるものではないのが、親なのかもしれない。

つまりはそれが、「生きる理由」という事なのだろう。


要所要所は、確かに輝きがあった。

ただ全体を見た時に、もう少し厚みが欲しかった。