サクラサク

「人を褒めるためには、その人の事を一生懸命見つめていなくちゃいけない。」

「このままじゃ家族が駄目になる。そうなってかわいそうなのは、おじいちゃんだ。」

「命を恨まず、老いを恨まず。」

「与えられし命、与えられし人生。かなしき事もよろし。」


家族の間で、「ありがとう」と言い合えること。

家族の間で、「すまなかった」と言い合えること。

すれ違い、バラバラになりそうな時、それが何より大切に思えた。

相手を責めるにしろ、相手を褒めるにしろ、

相手を良く見ていなければそれは出来ない。

生まれた事を恨まず、老いる事を恨まない。

それは即ち、命を、生きている事を肯定する事だろう。

楽しい事だけが良い事ではなく、哀しい事もまた良い事である。

そう思う事が出来たら、

困難にぶつかった時でも、人生を肯定する事が出来るのだろう。

壊れかけていた家族が、再び一つになっていく。

その過程で見えてくる、些細だけれど温かい思いやりに、自然と涙が流れた。