利休にたずねよ

「茶とは、人の心に適うもの。」

「美は私が決める。私が作るものが伝説になる。」


聖人の様に見えて、

利休ほど業の深い人間はいないのかもしれない。

「美とは何か」

その価値判断を自身が支配しようとする人間が、無欲であるはずがない。

ただその深い業が、利休に味をつけ、人々を引き付けたのだろう。

無味無臭の人間なら、面白味がない。