M-1 速報!
今年のM-1、一言で言うなら、
正直、大爆発がなかった。 大爆発が…
毎年、優勝するしないに関わらず、必ず突き抜けたネタがあった。
全然、斜めから見ていたわけではない。
これでもかと、「フラット」な状態で見ていた。
それが「M-1」を見る上でのマナーでもあるし、
「笑いたい」とか「笑うまい」とか何も考えなくてもいい、貴重な番組だから。
どれも、嫌いじゃないし、下手じゃない、ずば抜けてすべってもいない。
ただどれも、突き抜け切れなかった。
果たして、一年後、この「M-1」を振り返った時に、記憶出来ているネタはあっただろうか?
しかし、チュートリアルの優勝は、文句が無い。 文句のつけようが無い。
「誰が一番面白いか?」は好みで分かれても、「誰が一番ウケていたか?」は一目瞭然。
もちろん、面白くなければ、ウケる事はないという前提で。
決して、爆発したとは思わない。
ただ確かに、大きく空気が動いているのをテレビ越しにも感じられた。
突発的な爆風ではない。
例えるなら、超巨大な団扇であおられたような感じだ。
瞬発的ではなく、風が波のうねりとなって煽っている感じだ。
やはり、ある程度、認知度があると「瞬発力」は無くなる。
「風」と「技術」
風は新鮮な方に吹きやすい。しかし、
「技術」で「風」を起こし、「技術」で「風」を乗りこなす。
チュートリアルは、見事にそれをやってのけたと思う。
順番も良かった。CM明けで一度リセットした後だったから。
多分、これからもっと難しくなっていくと思う。
「フットボールアワー」には、追い風が吹き過ぎだ。
ネタの途中で、松本さんと紳助さんの笑い顔がインサートされる回数が明らかに多い。
確かに上手だとは思うが、正直、このやり方ではもう笑えなくなっている。
「変ホ長調」は、予想と真逆のキャラだった。
この賞レース向きでは無いけれど、記憶に残るネタ(天気を踏み台)だった。
悪い意味ではなく、基準が違う。
「プラン9」も「トータルテンボス」も全然、嫌いじゃない。
「ポイズン」は本当に残念だった。
正直ネタに関して言えば、ポイズンの「マグロを履く」下りは、今回ナンバー1だったと思う。
トップバッターであり、そこまでに時間がかかったのが口惜しい。
今回爆発に最も近かったのが、この「マグロ」だというのは、自分の中で確信がある。
ただ、今回、一番面白かった瞬間といえば、
「ザラザラやないか!」
ブラマヨ吉田のあの一言だったかもしれない。