ギャングース

「このクソみてぇな世の中で、サバイブ、サバイブ、サバイブするんだろうが。」

「社会の仕組み知らねぇ奴は、金毟られて終わりだから。」

「久しぶりに肉食うと、自動的に涙が出る。」

「誰にも馬鹿にされずに、初めて金を稼いだ。」

「一気に稼いで、きっぱり辞める。」

「俺達みたいな奴が生きてく為には、金しかねぇだろ。」

「世の中の親がガキ一人育てるのに、どれだけ苦労してるか。」

「育てる気もねぇのにどうして産んだんだ?それを聞く前に死ぬのが怖いんだ。」

「俺にはお前達が財産だ。」


甘えているだけ。

努力が足りない。

根性が足りない。

そう批判が出来るのは、

努力や根性ではどうにもならない壁がある事を知らない人間なのかも知れない。

金で苦しめられた人間が抜け出す術もまた金次第。

美談では済まない厳しい現実がある。

持たざる者が持てる者を知恵と絆で出し抜く。

それは痛快な物語に違いない。

ただそれが結局は、持たざる者同士の争いであるなら、単純に解決とはいかない難しさもある。

すっきりと解決されない分、考える余地もある作品だった。