響-HIBIKI-

「私はこの小説を世に出す為に編集者になったのかも知れません。」

「立ち位置が変わるだけで、見え方も全然違う。こういう世界もあったんだ。」

「作家には作品を発表しない権利がある。」

「小説は大好き。読むのも書くのも。心に直接触れられるから。」

「小説家の仕事は、ただ日本語を並べるだけじゃない。人の心を動かす事でしょ。」

「才能の無い奴に妬まれるのも天才の役割だろ。」

「大人になると一人で責任を取れない事もあるの。」

「本人には謝ったのに、どうして世間に謝らないといけないの?」

「私は書きたいものがあるから、これからも書いていく。そういう風に生きていきたい。」

「人が面白いと思ったものに、作者の分際でケチつけてんじゃないよ。」

「小説家なら傑作を書いてから死ね。 by 太宰治

「私はまだ死ねない。まだ傑作を書いていないから。」


面白いのか?つまらないのか?

何か作品を世に出すという事は、好き勝手な世間の批評に容赦無く曝される事だ。

どれだけ華やかな世界に見えても、それはシビアだ。

その批評に耐える事が作品を出す者の条件にも思える。

圧倒的な天才である主人公。

どこまでも率直で正直な姿勢には、世の中の矛盾や本質を鋭く突かれる。

どこまでも感情移入は出来なくとも、

自分の心に従う真っ直ぐな生き方には、打たれるものがあった。