サニー/32

「価値観が180度変わった。きゅうりを貪り食べた。

それだけだけど、それ以上の事ってあるかい?」

「誰かに相手にされないと不安だよね。

自分の価値が直ぐに数字に表される時代だから。」

「あなたの愛は暴力だ。」

「みんなが私をサニーと呼ぶなら、私はサニー。」

「人を殺すと罪を償う権利を失う。

私には生きる権利の前に、罪を償う権利がない。」


神だから人は崇めるのではなく、人が崇めるから神になる。

何を持って神になるかは一概には言えない。

正しき者が神になるとも限らない。

その存在を信じ、その存在に救われる人間がいれば、

その人間にとっては神になり得る。

罪を償うという事。

それは誰かに与えられるものでもない。

背負った罪をいつまでも償い切れないという事は、

いつまで赦されないという事であり、

その苦しみがいつまでも消えないのだろう。

中々展開が読めず、何だこれはと思わされた。

単純に捉らえ切れないのも、有りは有りだろう。