新感染ファイナル・エクスプレス

「もう少し大きくなれば、父親がどうして頑張っているか分かってくれる。」

「父親は、どんなに文句を言われてもじっと我慢して、家族の犠牲になるものだ。」


生きるか、死ぬか。

その極限状態において、自分を犠牲にしてでも、どれだけ他者の事を思えるか。

極限状態だからこそ、人間が試される。

それまでどんなに共に戦って来たとしても、

一度ゾンビになってしまえば、一瞬にして仲間が敵に変貌する。

悲しいかな、そこに中途半端な情を挟まずに、

容赦無く描き出すのがゾンビ映画の肝なのだろう。

感染したらお終い。

だからこそ、その直前に見せる最後の人間性が輝きを放つのだろう。

絶望的になる程の何重ものゾンビの襲撃は、見応えがあった。

願わくば、ストーリーにもう一ひねりあってくれたら、より良かった。