沈黙-サイレンス-

「あなたがたが私達の糧です。」

「主よ。私はあなたの沈黙が恐ろしい。」

「弱い人間の居場所はどこだ?こんな世の中で。」

「真理は普遍だ。どんな土地やどんな時代でも通ずる。」

「人の魂を歪める事は、どんな拷問よりも残酷だ。」

「日本人は自然の中にしか、神を見出ださない。」

「山河の形が変わろうとも、人の心は変わらない。」

「私は、人の痛みを分かつ為に生まれた。十字架を背負ったのだ。」

「お前は私に負けたのではない。日本と申す沼に負けたのだ。」


ある宗教が万人にとって絶対的なものという事はない。

馴染む土地や時代もあれば、馴染まない土地や時代もある。

だからこそ、一人の人間として何を信じるかは、自由であるべきだろう。

信仰とは、押し付けるものでも、奪い取るものでもない。

本来、自分が救うべき人間が、自分のせいで苦しめられている。

あらゆるものを信仰と天秤にかけさせ、棄教を迫る。

魂の歪める手法も実に残酷なものだった。