恋妻家宮本

「若い男女の恋愛がいつまでも続くと思っているのは、

蝋燭に灯った火がいつまでも消えないと思っているのと同じだ。 by 志賀直哉『暗夜行路』」

「考えよ。語れ。行え。 by 夏目漱石

「先生は、宿題を先送りしているだけ。」

「不満は無いけど、不安はあるの。」

「自分が好きになれないなら、無理におどける事は無い。」

「食べないって事は、生きる気が無いって事だ。」

「正しい事をするのは大切だけれど、優しい事をするのはもっと大切だ。」

「正しさと正しさはぶつかるが、優しさと優しさが出会えば、もっと大きな優しさになる。」

「言葉が思い付かなかったら、ずっと側にいればいい。

そして帰る時間になったら、『また明日』って言えばいい。」

「死ぬ間際に食べるとしたら、あなたの作ったみそ汁が飲みたい。」

「今でも妻に恋をしているから、大丈夫だ。」


目の前の宿題にちゃんと向き合う。

たとえ不器用であっても、真っ直ぐ思いを込めて向き合えば、ちゃんと伝わるものだ。

言葉は大事だと思う一方で、言葉よりも大事なものもある。

思いがあれば、行動になり、言葉も生まれる。

「恋」と一言に言っても、最初の恋と時を経た後での恋とでは、また重みも違う。

随所に笑える要素もありつつ、温かい優しさに触れる度に涙が零れた。

温かな気持ちになれるとても良い作品だった。