SCOOP!

「堅気が寝てる間に転がってるんだ。俺達の食いぶちは。」

「芸能人のケツも、作家先生の顔も似た様なもんだ。」

「ベテランに華を持たせるのがルーキーの役目だ。」

「ベテランよりルーキーがホームランを打った方が盛り上がる。」

「記者がやりたいって言ったら、カメラマンはノーとは言えない。」

「仕事が出来る男は、二手三手の先を用意しとくもんだ。」

「いつか何者かになれると思ってた。」

「カメラマン都城静の尊厳はどうなるの?」


退廃的な中年パパラッチであったとしても、

そこにはカメラマンとしての矜持があり、カメラマンを志した原点がある。

スクープを追い続けた男が、最後は自らスクープになる。

人間としての尊厳と、カメラマンとしての尊厳。

両者にはある種異なった規準があるのだろう。

とすれば、これも本望であり、最後までカメラマンだったという事だ。

静とチャラ源との関係性。

詳細は描かれなかったが、そこには深い友情が感じられた。

他人に言われて簡単に切れるのなら、それを友情とは呼べないのだろう。

いい感じで廃れた中にも、熱いものが詰まっていた。