ヘイトフル・エイト

「楽な仕事なんかありはしねぇ。」

「西部の正義の良い所は、人間の欲求を満たす事。

悪い所は、善と思って悪をなす事。」

「大切なのは偏見が無い事。

偏見のある殺人は、常に正義となるとは限らない。」

「黒人が安心出来るのは、白人が丸腰の時だけだ。」


閉ざされた空間の中で、見知らぬ人間同士が居合わせる。

最初から相手を信じるという方が本来は難しい。

登場人物は、嘘をついている。

その事は事前情報としてあったとしても、

何処を疑い、何処を信じるかが見所だろう。

誰が何を何処まで信じるかによって、結末は大きく変わる。

その緊張感を最後まで持たせ続けられるかが、作り手の手腕と言える。

結局信じる根拠として、口から出る言葉は、実際に起きた現実に及ばない。

歴史的背景や人種問題も絡めて、見応えのある作品だった。