寄生獣

「私の仲間はただ食べているだけだ。

人間一種のみを食べる行為は、慎ましいではないか。」

「人間の命が尊いのではない。自分の命が尊いのだ。」

「自分を犠牲にして、他人を守る。人間の最もわからない特性だ。」

「死んだ犬は、犬じゃない。犬の形をした肉だ。」


人間という存在を特別なものではなく、

地球上に存在する生物の中の一つの種として捉らえた時、

その存在が相対化されて見えてくる。

地球にとって人間の存在が害ならば、

人間を消す行為は正義となる。

そこに寄生生物が単純な悪ではない所以があるのだろう。

突き詰めれば、人間もただの肉の塊に過ぎないという事が、

音とビジュアルでリアルに表現されていた。

完結編へと繋がるラストは、これからの展開に対する期待を大いに高めてくれた。

最終的な評価は、完結編を見た後に出るだろう。