るろうに剣心伝説の最期編

「己に欠けているものを見出だせないままでは、敵に打ち勝つ事は出来ない。」

「お前一人が全てを背負って守り切れるほど、明治という時代は軽くない。」

「生きようとする意志は、何よりも強い。」

「人を生かす前に、自分を生かす事を考えて。」


真の強さとは、

死を恐れない覚悟ではなく、生きようとする意志。

奥義を会得した後での剣心の目付き、顔付きの変化は見事なものだ。

揺れ動くか弱さが抜けた分、迷いのない戦いに一気に引き付けられた。

これだけアクロバチックでスピード感のある殺陣は、

他の題材の時代劇ではなかなか見られないだろう。

確かに見たいエピソードは山の様にあるが、

それを全て盛り込んでいたら、映画としては持たない。

要所要所にコンパクトに入れていくのが、原作ファンへの配慮だったのだろう。

ラストの志々雄とのバトルは、さすがの迫力があった。

4対1で互角にやり合うシーンは、その強さをより印象付けた。

それを上から撮るのも面白い。

映画ならではという意味でも、十分見応えがあった。