風立ちぬ

「飛行機は、戦争の道具でも、商売の手立てでもない。美しい夢だ。

設計家は、夢に形を与えるのだ。」

「センスは、時代を先駆ける。技術は、その後を追い駆ける。」

「飛行機は、美しくも呪われた夢だ。」


夢を純粋な夢のまま終わらせてはくれない時代。

優れた技術であればあるほど、それは兵器としての価値を持つ。

より良い技術を追い求めながら、その先にある運命を見据えて、

当時の技術者達は葛藤していたのかも知れない。

自分の描く夢と、自分の生きている時代というものは、

切っても切れない関係にあるのだろう。

その一方で、愛する人の存在が確かな支えになっていた。

愛の形としては、あまりに純粋で美しい。

素直に見れば、心の洗われる作品だろう。