聯合艦隊司令長官山本五十六

「俺が神なら、戦争などしたりはせん」


なぜ、日本はアメリカを相手に戦争を始めたのか?

日米開戦を愚かな行為だったと批判するのは、

すでに結果の出た後だからこそ出来るのだろう。

おそらく戦前の空気は、開戦以外の選択を選ぶことを許さなかったように思う。

山本長官の下した真珠湾攻撃という決断は、

限られた選択肢の中での苦渋の選択だったのだろう。

真珠湾攻撃=騙し討ち」

そんなイメージも、決して意図したものでなかったという事実も正確に伝えていく必要がある。

ただ惜しむらくは、なぜもっと早く戦争を終わらせることが出来なかったかだ。

開戦がやむを得なかったものだとしても、

終わらせるべきタイミングは何度もあったはずだ。

過ちを認め、ごまかさずに、道を変える勇気。

それを持ち得なかったことがつくづく残念でならない。

「山本長官、あなたの死で、戦争を終わらせる人間がいなくなった」

戦争を終えることは、始めることより遥かに難しい。


日米開戦から今年で70年。

記憶を風化させないためにも、こうした作品が作られていくことには意義があるように思う。