スペースを空ける時

何かを辞める時というのは、何かを始める時よりも

はるかに大きな不安に襲われる

人はその成長の過程でどうしても次の段階に進まなくてはならない時がくる

ただそこに行くためには、今持っているものを置いていかなければならない

たとえそれが今まで大事に育ててきたものであっても

どんなに愛着があっても

どんなに居心地がよくても

持っている箱は無限には広がらない

何か新しい事をしたいのなら、新しいものが入るスペースを空けなければならない

ただそのスペースを空けるのが恐いのだ

人はぶつぶつ文句を言いながら、箱が詰まっている事で安堵する

安心してスペースを空けるためには、すぐ目の前に空きを埋めるものがあるときだ

ただ詰まっている状態で見えたものに価値はあるのか?

空けて初めて見えるものにこそ価値があるのでは?

やはり何かを抱えたまま高く羽ばたく事はできない

羽ばたくために必要なのは手放す勇気だ