レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで
「虚しさ」は誰でも感じるが、「絶望」を感じるには勇気がいる
「本当に生きがいのある人生を」
1950年代のアメリカ
時間も場所も違えど、きっと多くの人が共感をもって見ることができるだろう。
それだけ普遍的なテーマということなのだろう。
新しい生活に想いを馳せ、高鳴る胸の内
ただしそれを叶える事が決して容易ではないというのがよくわかる。
互いが互いを思いやればこそ、
追い詰められすれ違ってしまう。
その切なさがたまらなかった。
画面から滲む色合い
過剰ではなく落ち着いたサウンドによって
役者の芝居が際立っていた。
前半部のディカプリオの哀愁に満ちた目の演技は印象的だし、
ケイトのすり切れそうな演技も迫りくるものがあった。
そして、いるはずの子供をあえて前面に出さないことで、
「親」という立場のフィルターを感じなくてすみ
「一人の人間」として悩む姿がよく見えた。
「共感」「共鳴」
それらもまた人が映画に求めるものだとすれば
この作品で、また一つ救われた気がする。
良かった。