レッド・スパロー

「不運も幸運も自分が招くんだ。」

「運なんてものはない。」

「プライドの高い者がもろいのよ。」

「愛されるという事は、見られる事、認められる事、孤独じゃない事。」

「人生はいくつもある。」

「自分の人生を自分のものにするんだ。」

「祖国が監獄だと知った。監獄は人を獣にする。」


どちらがどちらに転ぶかわからない。

それこそがスパイ映画の醍醐味だ。

まさかスパイだとは思わなかったではなく、

最初から互いにスパイだという素性を知った上でやり合う。

まさに高度な心理戦だ。

女スパイの魅力は、その肝の据わり方にあると言っていい。

多少の事ではうろたえず、冷徹に任務をこなす。

その姿がかっこ良くも美しい。

その上で顔を出す感情の機微。

それにまんまと騙されてしまう。

最後まで緊張感を持って、その行く末を楽しむ事が出来た。

非常に面白かった。