キセキ-あの日のソビト-

「人間、好きな事ばかりやっていると馬鹿になる。」

「自己満足なら世間に出す意味無いでしょ。」

「歯医者の目的は、患者さんにより良い人生を送ってもらう事。」

「人間にはそれぞれ役割がある。

やりたいとか我慢とかとは違う次元で、社会は回っている。」

「自分の人生、自分で決めないでどうする。」

「お前の音楽は、所詮医者には勝てない。」

「俺は、心の医者になる。」

「戻るとかふざけんな。お前がいるから、GReeeeNだろ。」


医者と歌手では、どちらが上か。

命に関わる仕事は確かに尊いが、それ以外はお遊びと切って捨てては元も子も無い。

いろんな障害があったとしても、まさに「溢れる想い」に従う事が大切だろう。

ただ本作はやはり、JINが主役であり、GReeeeNが主役ではない。

映画にしろ何にしろ、わざわざ誰かの順風満帆の人生を見たいとは思わない。

二兎追う者が、結局二兎とも手に入れたのでは共感し得ない。

様々な葛藤を経て、どちらかを選択する所に見所がある。

もちろんGReeeeNの音楽は良いが、

中途半端という印象を覆すものではなかった。