レヴェナント:蘇えりし者

「白人はお前の言葉など聞かない。みるのは肌の色だけだ。」

「力強く根を張った木を風は倒せない。」

「揺れる枝を見ると木は倒れそうに思える。ただ幹を見れば、びくりともしない。」


先住民に対する白人の搾取の構図など、

何かしらのメッセージを捉らえようとしたが、もはやそれも不要だろう。

一人の男の一人の男に対する壮絶なまでの復讐劇。

やはりそれに尽きる。

全てはラストの決闘シーン。

あそこまで気迫のこもった映像というのもなかなか見られない。

演者もさることながら、撮る側も相当気合いが入っていたのだろう。

血や水がレンズに付いてもそのまま続ける。

このシーンに懸ける、まさに執念。

フィクションでありながら、それを越えたものが伝わってきた。

そこに至る過程も凄まじかったが、ラストから遡ってみると意味合いも深まる。

ある意味、心地良い疲労感が残った。