2012-07-22 苦役列車 俺流独断映画評 #練習用 最初は素直にも見えた貫多が、次第に卑屈にひん曲がっていく。 「もうちょっと上手く生きればいいものを」 そう思わせる場面が随所にあった。 ただ、そこを上手く出来ないからこそ、人間らしく、 見ていて引き付けられるものがあるのだろう。 万事上手くこなせる人間を見ていて面白いはずがない。 ボロボロになって、無言で机に向かうラストシーン。 書くという行為のその先で、 「苦役」は、鮮やかに報われるのだろう。 「読書が好き」という一点が、彼にとっての蜘蛛の糸だったに違いない。