1911

「革命とは、万民に成り代わって永遠の幸福を追うことだ。」


中国の三国時代が、日本における戦国時代だとしたら、

辛亥革命はまさに日本における明治維新

西欧列強の侵略を受け、軟弱化した専制政府に代わり、

国民の手による新しい国を作るための革命。

どろどろとした権謀術数うごめく中で、

孫文の放つ光、無垢なまでの理想が眩しかった。

その光があったからこそ、

多くの血を流しながらも道を見失わずに進めたのだろう。

まさに中国誕生の瞬間を見た気がした。

日本人が坂本龍馬を誇るように、

中国人の中にも孫文の魂が生きているのだろう。

そう願いたい。


思いの外地味で、中国史の知識がなければ難しい部分もあったが、

ずっしりと見応えのある作品だった。



しかし、中国人はこの作品をどう見るのだろう。

今の中国は、孫文の思い描いた民による国になっているのだろうか。