ハンサム★スーツ

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「なりたい自分になれたら、幸せですか?」


人が自分の見る映画を選ぶ時、そこには2つの基準があると思います。

一つは、その映画を見る自分自身を意識すること。

「この映画を選んだ私ってどう?センス良いでしょ?」

ちょっと言い過ぎかもしれませんが、

誰かに話すために見るということは、往々にしてあるように思います。

自分自身、ちょっと高尚な気分に浸りたくて映画を選ぶこともよくあります。

あえて流行りモノは見たくないというのもその一つかも知れません。


もう一つは、そんなことは関係なく、

周りの評価、流行などは関係なく、ただ見たいものを純粋に見に行くというもの。

そこには、流行りものに流されるのは、かっこ悪いという変なプライドも捨てて、

見たいものを見に行く。

よくドラマから発展して映画になった作品をこのパターンで見に行くと

大抵外すことが多いものです。


今回のハンサムスーツは、ただ単純に見てみたくて行きました。

よかったですね。

誇張でも何でもなく、劇場内にあれだけ笑い声が響いた作品は、初じゃないでしょうか。

(映画を見ながら、声を出して笑うというのはいい!)

改めて感心したのは、その物語の運びと見せ方。

結局、タイトルからして最終的に行きつく結論は見えています。

「人間は、見た目じゃない、大切なのは中身だ」

だから大まかな流れとして先が気になるということはなく、

最後のオチもほとんどの人が予想していたんではないでしょうか?


ただ「ハンサムスーツ」というツールの特性を巧みに生かした細かな演出や

登場人物の心情や、物語の展開を

懐かしい音楽(これがまた絶妙!)にのせてテンポよく見せていくというは

見ている方をぐいぐい引き込んでいきました。


途中の「幸せ探しゲーム」のシーンは、

辞書で「映画における幸せの表現法」という項目で探せば、

その例題として掲げてもおかしくないほど、よかったですね。


あと、随所に流れる「My Revoliution」もいい。

奇しくも小室さんがあんなことになってますけど、

だからって良い曲が良い曲であり続けることは間違いありません。


最終的には、脚本の鈴木さんの「おれの嫁いいでしょ?」って事になるのかもしれませんが…



とりあえず

「単純に見て、ちょっといい気分になって劇場を出る。」

それが出来ただけでも、見てよかったと思える映画でした。